昨日の話
「愛しかないとか思っちゃうヤバい」
そう思ってみたかった。
他者に触れて発生する身体への刺激は大変にインスタントな快楽で生きる目的を持っていなくても生きてていいかなって方向へ電流が走る。
自分の単純さに驚く。多少過敏なだけだ。きっと。
なんか忘れられないから言わせてくれ。
— ハジ (@waterChroma) 2017年2月3日
酒を大量に飲むイベントがあってな。おれは肩組むみたいなん好きだからいろんな人に肩組み攻撃してて、そうするとまあ人からされることもある。
呼ばれて振り向いたらもう迫ってたから顔を逸らせなくてある同級生の頬に唇が少しあたってしまった。
いや、マジでたったこれだけのこと。なんだよって思うじゃん。おれも思うよ。
でもなんでかこれだけのことで二日酔い死亡も別に気にならなかった。
本当に単純すぎてびっくりレベル。
愛が分からないAセクだから感覚だけが過剰反応!
ってまあこれが一般的反応ではないと思うけど、分からないからおれの中で神聖なものになってんだよな。そういう接触が。
肩組むのなんかは、刺激としてゆるい。お互い当然服を着てるし肩とか腕なんてほどほどの神経しか持ってない。
何故か抱き合うみたいなのもあんまり気にしてない。大学ではキャラクターの都合上よくやってた。あ、これ卒業したらしなくなるのか。不思議だな。
それでですね、顔に自分以外が触れるのってなかなかないと思うんですよね。
眼見えてるし滅茶苦茶背低いからあまり頭部をぶつけたこともないし。やわらかい接触なのにすっげー衝撃的だった。
元彼女とはたぶん2年以上前に別れたけど、顔に触れたような人間ってあの子が初めてだったんじゃない?
あの混乱と衝撃は今でも鮮明に思い出せるけどツイートのやつもなかなか。
元彼女はなんか段々スキンシップ増していってた慣れもあったしさ…何でこんな触ってくるんだろうとしか思ってなかったけど、まあ慣れはする。
この日の同級生、お前普段そんなぐいぐいこんやろ!ってね。ね。
考え出すとまだ動揺する。除夜の鐘でも打ちに行くかコノヤロウ。
こうさ、いつも、自ら切り込み隊長になることで、適応能力を上げて繊細さを鈍磨していたのだけど、まったく予想外なところに一撃が来ると精神的にすごく弱いということに気付いた日だった。
前とか上空に敵がいると思ってウォーって飛び込んでいったら落とし穴にはまったみたいな。悔しい。
一生の不覚!って叫んで走り倒したい。
愛しかないとか思っちゃうよりもやっぱ感覚しかないんだよな。あいつなんかめっちゃいい匂いするって思うのも感覚なんだけどな。
インスタントなものに染まりやすいから気をつけましょう。
友達である。しかし、完全な別の個体だ。
ちょっと思ったけれど、個体を分けて考えることでおれは自分の脳にブレーキをかけてしまってるんだろうか?
本当のところ誰かを愛すことはできるんだろうか?
…身体的感覚に引きずられてるけど、やっぱないんだろうな。
特別共有したいものもないし。一緒に居るから幸せということも恐らくない。
できるなら人類全部平等に愛したい。
同級生はたぶん何一つ思ってないであろうのにこんなに動揺してんのめっちゃ恥ずかしいから早く普通レベルまで感覚を落としたい。ちょっとボリュームでかい。
テンションが昂ぶってるときの音は耳から首の骨のほうにパキパキに向かっていくのだけれど、今はなんか脳の真ん中あたりを平行に行き来してる。たぶんこれ意味が分かる人いないと思う。言葉にしてみたらおれもよく分からなかった。
触れたらやばそうなものは遠くに置こう。気が向いたら眺めよう。
おれは散歩に行く。