ジェンダーの話
ジェンダー関連の本を読みまくって逆に自己がブレるという謎の行動をしたことがあるのに、またジェンダー関連の漫画を読んでいた。今度は大丈夫でした。
多くの人はいつも受け入れられたい、許されたいとか思ってる。たぶん。
他者から自分へ、無償の愛があるんじゃないだろうかという期待から逃れられない。
カミングアウトすればうまくいくというのは幻想だ。性適合手術をすればうまくいくというのも幻想だ。ホルモン注射をすればうまくいくというのも幻想だ。
大概の物事には副作用がある。作用も望んだもの(多くのサンプルが示すもの)になるかはやってみるまで分からない。
うまくいった人は運が良かった。恵まれていただけなんだ。
物事に期待するなと言ったらあまりに酷だろうか。
一面だけを信じて生きてたらその一面が失われたとき辛そうなんです、これも個人の見解ですけどね。
通過していた道が違う。
LGBTでは俺は中立を保ちたいから、ゲイであるこうくんの意見をパートナーなのに丸々イエスマンしてあげられない。俺にはゲイとしての過去はないから。それが辛い。毎日辛いね。
— 新井祥@中性漫画家 (@ShoArai) 2017年10月1日
この人は30まで女性として暮らしてきたけど、染色体検査したら男でも女でもないと分かった人。今は男性ホルモンを注射してるし縮胸手術もしてるからほぼおっさん。
「俺にはゲイとしての過去はない」ってちゃんと言い切るの、当然なんだけどすごくないっすか。
人の経験と自分の経験をしっかりと切り離しているんです。珍しい例の人だから寂しそうでもあるけど。
人の歩いてきた道が正解か間違いか、こうすればよかったか、ああすればよかったかということは全く分からない。
だけどやっぱり弱ってる時なんか、人の成功体験を聞いて成功する気がしちゃうもんだ。失敗したら終わりだという気も。
冷静になろう。一旦落ち着こう。
インターネットの荒波をゆく我々はいい加減「メールだけで1000円もらえる!」なんてよく分からんやつに手を出さないでしょう。アダルトサイトワンクリックしたばっかりに30万の請求とか黒歴史でしょう。
「こうしたら絶対マシになる」。そうは思わないこと。冷静になること。
早まることはない。でも実家がしんどくなってるならどうにか自立したさはあるよね。
道はたぶんその限りじゃないよ。ゆっくりいきましょう。
見てるかも分からんのだけどどうにもモヤモヤするのでツイートだけじゃなく書き直した。
カミングアウトの際は色々な情報を集めておくとよさそうだよね。
カミングアウトも性適合手術もホルモン注射もゴールじゃない。より自分らしく生きるためのものでして。自分らしさを阻害されるぐらいならそこに居続ける必要はないんだよな。
結局事情によりやらなかったんですけど、あらかじめ「性同一性障害のようなものなので、宿泊場所や仕事場に男女の性差がないリゾートバイトがしたい」って申し出たら普通に紹介してくれたとこありました。
たとえそこが受け入れてくれなくても、別の場所なら受け入れてくれることもあります。人生って道だと思って歩いてるのに、道すらない野原かもしれんね。どこへでも行けるはずではあるんだよ。
引用二件もしちゃった。おしまい。