不満の話
後輩に遅れた反抗期が来たらしい。大学の後輩だからたぶん20歳ぐらいだろうが反抗期は大切だ。
その際には味方となれる人間や尊敬される先輩もたぶん必要だ。
反抗期だからってトゲトゲして誰とも話さないわけではない。ヤンキーと呼ばれていた友人たちは友人”たち”だった。やつらには仲間が居た。
そういうわけで、否定しない人間は必要であると思い、出来る限り否定しないで相槌ばかりを打ってきたよ。果たして正しい行動なのかは分からないね。
いや、意外としんどいな、これ。
自分が通ってきて何か理由をこじつけて納得していた道に、現在の負の感情を添付して伝えられるんだ。自分には今だから分かることも色々あるけど、それを彼に伝えても否定にしか繋がらないから言わない。面倒だし建設性もない。否定されると分かってる仮説を主張するのは体力がいる。
逆もまた然りか。主張を否定されるのは面倒だよな。と思いながら帰ったけどどうなんだ?否定された上で主張することが好きな人もいそうだよな。肯定されることだけが最良じゃないよなあ。
お互い体力は使うことになるがそうして主張を確たるものにすることはできる。その不満は確たるものにしていいのか?
思春期なら別にディスカスしてなんぼって感じはするけど反抗期をはいはいそうだねって撫でてるのはふさわしい行動だったのか不安になってきた。
過ぎたことをどうこう迷ってもしょうがないからあいつのことはまあいいや。
世間的な間違った道に進んだらごめんな。その調子で目上を責めて自分の正義を思って健康を損ねなければ学部柄どうにかなるぞ。免罪符使ってけ。
あまりないとは思うが、今後こういうことがあった場合どう接すれば正解だったかを知りたい。
「自分が悪いとは分かってる”けど”○○さんは××だった。」
この発想難しい。割と聞くけど、単純な人間だから「悪いなら解決では?」と少し思ってしまう。そう言われたいわけじゃないだろうとも感じるから、言わないけど。
俺には過ぎたことを悔やみ続けるほど体力がないだけか。あとから別の人間に何言ってもかわんねえし。
全部受け止めるのは楽だ。多少喉が濁っても消化されたら身体になる。
………お?これは素直に思春期も反抗期もできてなかった証拠か?
気持ち悪いものを消化してたら不随意な身体ができたと?お?すごいな?こんな共通点が出てくるとは思わなかったな?
濁らせないことと、そもそも濁りを濁りと思わないことが大切ということか。
ってことはあれだ、納得しなかったことを納得しなかったと言う時間はやはり大切なのでは?
人に吐露することは濾過のような行程かもしれない。差し出された泥水を飲むことはできないから人というフィルターを通してから飲もうとしているのかもしれない。頑張ってるんだな、後輩よ。
そんならどうすることがフィルターの役割か。そのまま垂れ流してしまうより大きな粒子を取り除いて少しでも透明に近づけることだろうな。
失敗したな。精進します。無責任ではあるけど、強く生きてくれ。